「東京ディストピア日記」を読みました

今回は、桜庭一樹さん著 『東京ディストピア日記』を読みました。

本書は、コロナ禍の日常を日記形式で書かれている本です。

芸能人の〇〇さんが感染した、〇〇さんが亡くなった、飲食店の時短営業要請、アベノマスクの配布など、実際に起こった出来事とともに、著者の日常がつづられていていました。

2025年の今になって読むと、あーそうだったそうだった、とか、そういう考え方もあるのか、なるほど。と誰かの日記をこっそり読んでいるような気分でした。

特にテレビで報道されたニュースのほかにも、行きつけの喫茶店がテイクアウトのみになったとか、電車の乗車数の変化とともに、対岸の火事だと思っていたら、知り合いの知り合いが感染し、いよいよ自分事として感じるまでの心境の変化などが細かく描かれています。

私たちはコロナで強制的に変化させられた生活様式があって、今では当たり前になってしまったこともあれば逆に戻ってしまったこともある。

せっかくリモートワークができる環境に整備されたのに、リモート会議ができるようになったのに、いつの間にか対面に戻ってしまった私の職場・・・

今振り返ってみても、強制的に変化を強いられる時代だったと思います。

そんな中、変化に順応した人もいれば、これば一時的な我慢なのだコロナが治まればまたもとに戻るはず、と考えていた人。変化をかたくなに拒んだ人。

今回のコロナでは私は世の中の変化についていけた側にいると思うけど、30年後、50年後にまた強制的気に変化せざるを得ない状況に世の中がなったとき、ついていけるだろうか。

若い人に素直に助けを求めたり教えを乞うことができるだろうか。せめて変化しようとする人の足を引っ張るような人間にはなりたくないな。

人様の日記をのぞき込んで自分自身を俯瞰してみるきっかけをもらえる本でした。

おしまい

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