今回は、YouTubeで紹介されていた、山内マリコ著 選んだ孤独はよい孤独をよんでみました。
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全てが男性視点で書かれた全19編の短編作でちょっと馬鹿にされていたり、バリバリ仕事が出来る感じを出しているのに、周囲からの評価がすごく低い男性などなど・・・
スクールカーストほどあからさまでなくとも、女性同士だと何となく上下関係があってそこにモヤモヤを感じたり理不尽な気持ちになったりしたことがあるかもしれませんが、私はそれらの類のものは『女性ならでは』の悩みだと無意識に感じていました。
男子は顔面偏差値に関係なくサッカー部はサッカー部で仲いいし、野球部とバスケ部も和気あいあいしているように見えていました。
ですが、男子は男子なりのヒエラルキーがあって、自分のことを見下してくる友達。しかもそれが社会人になっても地元にいれば誘われると断れずに出かけて、モヤモヤした気持ちを募らせる主人公。
男子も同じようなモヤモヤを抱えながら生きていたんだ、と思える話でした。
また他の話で、結婚を前提に同棲を始めた男女が分かれる話では、こんなにも女性側が言語化して伝えていても、男性には通じないのか・・・それならすれ違いするのも納得だし、「察して」なんて持ってのほか、通じるわけもないよな。という落胆というか諦めというかそういうものを感じた。
男性に刺さる一冊かと思いきや、女性が読んでも、ああこれって女性だけの悩みじゃなかったんだ、と思える一冊でした。
おしまい